概要
補助金や大企業の予算、特定の富裕層への依存体質、一過性、KPI偏重になりがちな日本の地域活性化、地方創生の現場における構造的課題の実態を数値面から見える化し、その課題を伴走支援しつつ抜本的に改善しようとするサービス。
弊社代表の税理士の知見を活用し、特定のまち・エリア全体に流れるお金の流れ(地域経済循環)を数値として可視化して域内経済の実態把握を行い、本当に持続できる地域(まち)になるためにどのような地域活性の方向性、予算配分、経済循環を進めていくべきかの「羅針盤」を対象地域の住民や各プレーヤーと一緒に創り上げていく試み。
地域経済循環の分析試算の手法としては、従前に見られる都道府県単位の産業統計や産業連関表などの抽象度の高い統計データをベースとした分析とは一線を画し、「いかに地域経済のリアルに近づけるか?」という点を重視して設計。
具体的にはそれぞれ官庁ごとの縦割りデータとなっている、対象地域の国勢調査(住民の実態情報)、税務統計(住民税と固定資産税の実態情報)、自治体決算書(予算配分と実際の地域経済との答え合わせ)を3つをメインに、その地域特有のデータを組合せて地域経済の概要を掴み、これにインタビューや現地視察を重ねて現地住民の肌感覚と相違のない実数値をボトムアップしていき、その地域の構造的な課題が数値面でどのように表れているかを明確にしていきます。
こうして現状把握できた地域経済循環の分析試算結果は未来に向けてまちづくりを進める際の判断の目安となり、人の熱量や補助金などに依存していた地域の個別プロジェクトを経済的に持続・自立できる可能性を高められます。(下記のイメージ図ご参照)
弊社の取組み
実際の地域である、埼玉県さいたま市(JR浦和駅から徒歩15分圏内のエリア)と長野県駒ケ根市(中央自動車駒ケ根IC付近の観光エリア、JR飯田線駒ケ根駅前の中心市街地エリア、大規模な公共工事を経て完成した伊南バイパスエリアの3つ)の2地域を実証実験的に分析試算。
また、これらの分析試算結果を基に以下のような講演会、トークイベント、勉強会、セミナーに講師として登壇し、SNSや動画配信以外で2022年のみで約500~600名に情報発信。
・さいたま市主催のトークイベント(浦和の活動家 意見交換会)
https://www.city.saitama.jp/001/010/015/008/p089755.html
・SUUMOリサーチセンター(株式会社リクルート様)の勉強会
・亘理山元商工会議所(宮城県)での講演会
・「みんなのまち財」外部パートナー向け事業説明会
・美術と街巡り 浦和「地域経済とアート」意見交換会(予定)
以下はSUUMOリサーチセンター(株式会社リクルート様)の勉強会資料
今後
浦和と駒ケ根、2地域での実証実験的な試みと一定の情報発信(啓蒙活動)がおおよそ完了し、今後は自治体や商工会などから案件受託し、チームを組成して本格的に事業展開を進める。
また、特定エリア全体の地域経済循環の分析試算と改善支援のみでなく、より分かり易い形としてのまちづくりの個別プロジェクト(マルシェ、ツーリズム、空き家活用、その他伝統的な地域行事など)ごとの実数値の試算と地域経済への波及効果、小中学生向けのみんなのまち財ワークショップの開催なども併せて実施予定。