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税理士の現状と未来について思うこと(私見)

こんにちは!らしく株式会社の堀です。

最近、有難い事に仕事のご相談や引き合いが多くなっており、しっかりブログ更新が遅れてます(汗)

ただ、年内に今回のお題について自分の考えを書いておきたいと思い、重い腰をあげてバシバシ打ちます!

 

 

税理士の現状と未来について、、その前に

まず、完全に自分自身の考えなので、気分が悪くなった方は途中でスルーしてください。

自分自身、元税理士で10年弱ほどベンチャー支援、相続や事業承継などの実務を踏んできた中で色んな気づきも得た事もあり、税理士という仕事の可能性を自分の中で思考整理したいと思いました。

 

個人的には、このブログやらしく㈱の活動に多少なりとも共感して頂ける士業の方としか、ちゃんとした信頼関係を築ける自信がないんです(笑)

なので、共感頂ける人とは建設的な対話・議論などもしてみたいです。

 

そして、「未来」という曖昧な言葉ですが、これは大体10年後くらいのことをイメ―ジしてます。

理由は、5年度は大体見えるし、15年後はあまりに見えない、だからギリギリ見える10年後でいこうよ!みたいなノリです(^^)

 

このブログで書いてる内容は、比較的独占業務が多い士業(弁護士や税理士など)には共通して当てはまるかもしれません。

 

個人的に感じる、税理士の構造的な問題って?

未来の前に、まずは現状からということで。

自分が現在の税理士の状況について感じていることを書いてみます。

 

まず、キツい言い方ですが税理士という仕事について正直に書くと「今のままいくと、もっとつまらなくなる仕事」だと思ってます。

ただ、これは「今のままいくと」という前提です。

今、個人的に問題と感じているのは以下の2点です。

 

①顧客との契約は「毎月顧問料が入る顧問型契約」が多いこと

一般的に税理士の顧問業務とは、会計入力や税務手続、毎年度の決算、税務調査などの対応をしながら、顧客からの税や会計についての相談に応じたり、資金調達や新規事業構築の支援をしたりする業務です。

 

顧問契約は、毎月固定の収入が頂けるため、よく外部の方からは「税理士さんは毎月の手堅い固定収入があるからいいね~」と言われます。

たしかに、「短期での経済的な視点」ではその通りなんです。自分も特に開業当初は生活する上で、このシステムには助けられました。

 

でも、当たり前だけど「毎月お金を頂く=毎月同じほぼ定型の業務が生じる」、という事なんです。

 

この毎月の顧問業務に、各担当者が15-20社ほど対応し、税理士である所長はすべてをチェック・管理する。

ここに大量の時間が投下され、完全に労働集約な状況になります。

 

しかも、いい仕事をして満足度が高いほど、既存のお客様は良い新規お客様をどんどんご紹介頂けます。

自分も税理士事務所を経営している時、その気になれば広告一切なし、ご紹介のみで毎月2~3件は新規顧問先を獲得できていました。

 

それに対応するためには、新たな人材が必要になり、併せて人材育成と社内の膨大な仕組み化に対応する必要があります。

 

また、顧問契約をした場合は特別な事情がない限り、基本的に途中で解約は少ないため、顧問先は雪だるま式に増えていき、それに伴う業務と社内人材への対応が待ってます。

 

なお、近年よく「AI(人工知能)を活用して効率化すれば良い」という風潮を聞きますが、個人的にはテクノロジーの進化よりも、ビジネスの変化や新規顧客の増加スピードの方が早く、そこまで劇的な業務効率は現時点では難しいと思ってます。(新サービスを打ち出すベンチャー各社も、まず完全でないものをリリースし、様子を見て整える米国型のようなスタイルを取る事が多いのも一因かと思います) 

 

②税理士試験

税理士事務所などで社員雇用した際、殆どの社員は税理士資格を保有しておらず、勉強中又はこれから勉強する状況で入社します。

税理士試験の難易度はやはり高く、個人的な経験だと、選択科目によりますが勉強専念で4~5年間、仕事しながらだと7~10年間ほど受験勉強の期間が必要です。

社員が税理士試験を受験する長期間にわたり、所長としては受験を支援するケースが多く、この負担や配慮もなかなかなものがあります。

 

つまるところ、日本の国家資格のうち特に難しいといわれる幾つかの資格は合格までに時間がかかりすぎて、他に失うものが大きすぎるんです。

特に勉強に集中するのは20代前半から30代が多いため、この期間に仕事やプライベートで得られる貴重な経験ができない損失が人生において非常に大きい。

 

ちなみに、米国の場合(米国公認会計士、USCPA)は試験のハードルが日本よりも低く、逆に実務での業務範囲が膨大なため、個々の能力が社会に出た時に問われます。

このあたり、国家の理念のようなものが国家資格の制度にもよく投影されていると感じます。

 

話を戻すと、士業の事務所だと、外部のお客様などはその担当者が税理士などの国家資格を保有している者なら「先生」のような扱いとなり、その資格がない人は実力があっても高い評価を得るまでに相当時間を要したり、受託できる業務範囲に限定があったりします。

つまり、現状の日本の士業事務所だと、「早いうちに国家資格に合格しているかどうか」で変な線引きがされてしまうのが実態だと思います。

 

 

現状の税理士業界に感じること

上記の顧問業務から生じる労働集約的な性質、税理士試験に要する時間の長さ、この二つが関係して感じていること。

 

それは「圧倒的な思考範囲の狭さ」です。

 

これからの士業全般に求められるのは、いかに今までの定型的な独占業務や定型業務などの常識を捨てて、これからの日本や世界が進む方向性にアジャストし、その中でビジョンを確立して全く新しい業務内容を構築するところまで昇華すること。

 

「AI時代に向けて、どうAIを使いこなす事ができるか?」なんて生易しいもんじゃない、間違いなく。

 

思考の部分だと、士業は本当に左脳的な思考(論理構成、分析など)ばかりを無意識に使っていて、逆に右脳的な思考(感覚、イメージの可視化、創造力など)はあまりに使っていない事が多いです。

 

これからの時代の要請は、右脳的な思考を従来の業務とどう融合させるかがキーだと個人的に思っていて、それを持ち合わせて実践し続ける事ができる士業は正直、かなり無敵だと思います(笑)

 

 

ぶっちゃけ、税理士はもうかるの?

この部分はネタ程度だと思うなので、興味程度にスルーしてください。

 

この点もメディアでは「今は士業も大変!」「○○士でも食べていけない!」と色々お煽りになりますが(笑)、実際、売上の安定性や大きさなら、世間が言うほど全然厳しくないですし、やっぱり恵まれてる事は間違いないです。
自分も、20代で顧問先ゼロから税理士業を創業し、5年ほどで年商4000万クラスまで成長させています。
これは決して自分が特殊なのではなく、ある程度のコミニケーションの力と実務能力があれば全然いけます。

 

それこそ、自分が税理士をしている時、事業承継のそこそこ大型な案件も多くやっていたので、お金の事だけ考えれば生命保険代理店の業務をして事業承継向けに大型契約の提案をしたり、宅建資格を取得して宅建業務を合わせて行い、不動産売買と税務上の特例を併せて提案し、売買に伴う仲介手数料も自社で得ることを全面的にやれば年商1億円超もぜんぜん見えたと思います。
でも、お金メインだけの仕事をして、自分自身が面白い人生になるわけがない。
同業者や他士業で、そういうマインドを感じない、お金目的のみの仕事を聞こえのいい言葉でサラっとやってる人が意外に多い事には正直ガッカリします。

けっきょく全て価値観なんですが、お金ではなく「いかに自身の生き様で仕事できるか?」なんだと思ってます。

 

 

じゃあ、未来の税理士ってどんな可能性があるの?

前置きが長すぎますね(笑)ようやくラストです。

まず、間違いなく2極化しますよね。

 

1つは従来型の、国の税務行政を支えるために日夜、税務や周辺法律を研究して半ば探究者のようなストイックさを持ったタイプ。

 

そしてもう一つが、ニュータイプ。

従来の税理士像とはだいぶ違った、税理士業務を新たな視点から切り取り、新規の事業を展開していくタイプ。

 

自分は圧倒的に後者ですね~。

ただ、探究者のような前者のタイプを悪く言うつもりなんて全然ないです、むしろリスペクトしています。

日本の資産税の大御所でもある税理士の笹岡先生なんて、本当に凄い方で心から尊敬しています。

 

じゃあ、自分の場合、どうやって新しいタイプの税理士像を築いていくか?

まだ全て見えてませんが、現時点で掴んでいるのは「税理士業務をいったん完全に分解し、まちづくりの現場に融合させた業務を新たに構築する」ことです。

 

例えば、相続対策での不動産活用。

例えば、中小企業の事業承継。

例えば、新規創業の支援。

今までは、全体の論理構成や税金の軽減、法令上リスクを未然に防ぐ事などをメインにした業務でした。

 

これを、不動産運用ひとつ取っても、その地域のニーズやキーパーソン、行政のビジョンと連動させた「社会的な不動産運用」を提案する。

税務上のメリットや法令面のリスクに配慮はしつつ、その地域、そのエリアに「新しい社会資本」を構築できるような提案とする。

 

事業承継や新規創業の支援も同じです。

その地域の社会課題や行政が考えている方向性も考慮し、実施するビジネスでできる限り社会課題を改善できるよう支援する。

そこに、地域金融機関や志ある他の不動産オーナーなども絡められたら、相当面白い展開になります。

業務内容も税理士資格が不要な部分も多いため、資格偏重な現状の課題を打破できたらいいな、と。

 

そして、その対価は日本人に既に馴染んでいる「毎月の顧問料」や「決算報酬」のような市民権を得た形式でいただく。

サービスは革新的でも、お金を頂く部分は「信用のかたまり」なので新規性は必要ないと思います。

 

こんなような事を、少しずつ固めて3年以内には完全にスタンダードにしていきたいです。

おそらく、税理士としては日本初だと思うのでワクワクです。

 

自分は間違いなく天邪鬼でやはり変人ですが(笑)、こんな考えに「面白いかも!?」って思ってくれる人とご一緒したいです。

価値観が近い人とビジョンを共有して、日本が困ってる事を改善できる仕事ができたら最高かなと。

 

超長かったですが、最後までお付き合いいただきありがとうございました(^^)

あ~一気にキー打ち過ぎて指が痛い((+_+))

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