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「現代型ボランチ」としてのまちづくりの立ち位置

こんにちは、 らしく株式会社の堀です。
またまたご無沙汰の更新になってしまいましたが、今回は書きたい事が出てきまして、何とか時間を確保して書きます。


それは、まちづくりにおける「自分(自社)の立ち位置・ポジション」です。


私自身、らしく社を創業して3年ほどが経過しました。
まちづくりという、とても抽象的でわかりにくく、まだビジネスとしての認知が浅く、一方で社会課題が凝縮されているフィールドで自由に事業をデザインできる醍醐味がある分野に飛び込んでみて、自分の可能性を試してきました。


その中で、自身の強みを分かっていただく難しさだったり、固定概念や先入観で変な地域活性化の事業モデルと同じだとレッテルを貼られそうになったり、前例が全くない事業のためサービスとして対価をいただくために整備すべき点が膨大にあったり、表現の仕方で周囲の理解が全然違ったり。。色んな試行錯誤はありました。


この分野で法人化する際は間違いなくスモールビジネスではあるので初年度は赤字でしたが、おかげさまで二年度目は黒字化し、三年度目も100万円超の黒字は計上できており、引き合いも多くいただいておりまだまだ伸び代は感じます。


ただ、一方で更に順調に業績も伸ばしつつ本質を見失わないためには「自分の立ち位置」を明確にする必要性はずっと感じていました。


それで、今回の「現代型ボランチ」の構想の話になります。

●そもそも「ボランチ」とは?

サッカーのポジションの一つです。
「サッカー少しは見た事あるけどボランチってイマイチよく分からないな~」という方には、以下のネット記事の引用をご覧ください。


※「ボランチ」とは
元々はポルトガル語のvolanteという言葉で、「(車の)ハンドル」、「舵取り」といった意味。サッカーにおけるボランチも同じで、試合の流れをコントロールする舵取り役や司令塔といった、大切な役割を担う。


※ボランチに必要な能力
チームの舵取りや司令塔的なボランチはチームの要となるべき存在のため、相手からは激しくマークされます。逆に、ピンチの芽を早急に察知して摘み取るハードなディフェンスも要求されます。
そんな中で効果的なプレーをピッチで表現するためには、全体の動きを把握し、流れを先読みできる頭脳・センス・視野の広さが必要になります。
そのためには、落ち着いて状況判断ができるような冷静さ・メンタル面での強さも必要になります。時にはFWやDFと同じような動きをする状況もあるため、近代的なボランチには、高い身体能力も併せて求められます。

●なぜ、まちづくりの立ち位置で「ボランチ」というワードなのか?

まず、私自身がかなりのひねくれ者で、いつも他人が考えないことを考えるのが大好きです(笑)そして、世の中の流行はすこーし把握しつつも出来る限り逆張りしたいといつも思ってます。


そのため、地域活性化の専門家、コンサルタント、コーディネーター、プロデューサー、そういった言葉も完全に間違いではなく、そのような名称で非常に素晴らしい方がいらっしゃるのは重々認識してるのですが、やはり自分自身が「さっぱりグッとこない」わけで。。


自分の役割は、お金まわり全般の専門家でもあり、コンサルタントのような支援側なることもあり、事業提案をして実践していく者でもあり、プロジェクト全体を統括している事もあり、行政や金融機関、地主との交渉することもあり、たまにセミナー講師やイベント運営のようなこともする・・ただ、強みは明確なので「何でも屋」ではない。


じゃあ、それを上手く表現するキーワードは何なのか?
それがずっとモヤモヤしてました。
つまりは、自分の立ち位置や役割を表す「名称」がなかった。

でも、これってまちづくりに関心があったり動いている人でどの位が意識しているか分かりませんが、実に多くの人が「自分の立ち位置や役割」を 正確に 言語化できてないと感じます。

造語やカタカナ、あるいは平仮名・英字で二つ以上の意味を込めた形はあまりにもまちづくりの現場で多くあるので、違う感じがする。
かといって、あまりに平易で万人に伝わり過ぎるワードだと、なんかすでに陳腐化しているし、どこか「エッジ」がない。

自分にとって、ちょうどその真ん中にあって自分の関心ゾーンにも良い感じにはまる言葉が「現代型ボランチ」なんだと思います。

ボランチは、サッカーに全く興味のない人には「何それ?」って単語だと思います。でも、それでいいのかなと。
サッカーが少しわかって、ボランチ(特に現代型ボランチ)の意味をなんとなく分かってくれていて、それでまちづくりへの関心がある人にのみ伝われば十分だと思ってます。

●らしく社は実際に「ボランチ」の立ち位置をどうとるのか?


まちづくりや地域活性化って、ほんとに抽象的で雲をつかむような言葉だとつくづく思います。
完全に日本語の語彙や表現が追いついてないとは感じていますし、だからこそ常に分かりにくさが付きまとい、それをどう改善していくのかはもやは使命のようなものを感じてます(笑)

さて、らしく社では実際のまちづくりの取り組みでどうやって「ボランチのような役割」をしている(又は今後していく)のか?
あくまで現時点ですが、以下のように考えています。

①基本的なポジション位置
ボランチなので、真ん中よりも少しだけ後ろです。
この位置が一番、全体を俯瞰できて声も届きますし、ピッチ(グラウンド)のどの部分に課題が生まれているか把握できます。

これは実際には、まちづくりプロジェクトのチーム全体や地域の状況を把握して、さらには法令上やビジネス面で論点整理すべき部分が何かをメンバーに伝えて試合を有利に進めていくための体制を整えていく状況がこれにあたります。
事業創りを進めて、ビジネスモデルやターゲット設定をしたり、タスク管理をするのも一般的なボランチの役割のように感じます。


②攻めが手薄なとき
自分のチームにフォワードはいるけど、前線で孤軍奮闘している状況だったり、前線での守備に追われて本業の点を取る仕事に集中できない状況もあります。

そんな時は、ボランチも二列目から飛び出してアタッカーの役割をしたり、距離があっても強烈なミドルシュートを打ち込んだりして攻撃を活性化させます。
また、効果的なサイドチェンジを入れて相手の守備陣形のゆがみを生じさせる。

これは実際には、ターゲットに対する事業提案であったり、事業パートナーとの協業による案件化だったり、提案後の報酬交渉の協議だったりします。
必要に応じてイベント運営、ワークショップ・セミナー講師など、「前に出る仕事」もしていますが、 これは「ボランチである自身が攻めに加勢すべきタイミング」と判断してのことです。

また、らしく社が最も得意とする資金調達や投資回収などのファイナンス設計は、ペナルティエリア外からの「強烈なミドルシュート」でいきなり1点をゲットするような仕事かなと思います。


③守りが手薄なとき
カウンターアタックにはまったり、相手の波状攻撃でディフェンスラインがずるずる下がる悪循環に陥っているケース、または相手のキーマンに適切な対処ができてないケースでは、ボランチは守備にパワーを注ぎます。

これは実際には、チームとしての強みの見える化の設計、ゼロベースからのビジョン・ミッションの策定、ガバナンス上の不備がある場合の対処、事業遂行後の定期的な プロジェクトマネジメント、効果的なミーティングの設計などです。
ターゲットである不動産オーナーさんや経営者の想いをお聞きしてカタチにしていく業務もここにあたるかと思います。

●まちづくりに多いと感じるポジション(私見)

現状、まちづくりには「点取り屋のフォワードタイプ」が多いと思います。
年齢は若く、よそ者だったり、行動力があって、我が強くて引っ張る力もある、熱量のある猪突猛進タイプ。

次に多いのは、なんでしょうか?
ミッドフィルダー、ディフェンス、ゴールキーパー?
個人的には、プレーヤーではなく「フィールドプレーヤーにはなろうとしない観客さん」かなと思います。

観客さんはとても重要です。
観客さん の一部はサポーターであり、応援者や賛同者、支援者がいないとまちづくりは成り立ちません。
なので、プレーヤーと観客さんの関係は大事なんです。

ただ、たまに「プレーの邪魔をしてしまう観客さん 」は確実にいます。
たぶん意図的ではなく、天然で意識せずにそういう事をしてしまう人です。
やたらとヤジを入れたり、観客席から物を投げてきてプレーの妨害をします。
酷い人だと、ピッチの上にくぎなどをばらまいてしまう人もいます。

実際には、頭でっかちで基本的に否定から入るタイプで、事例や知識には異常に詳しく、それらの話は立て板に水のごとく流暢に話すけど、いざプロジェクト実施段階になると行動やリスクは取れず、意思決定のスピード化や論点調整の妨害を自然にしてしまう方です。

●それ以外のポジションは?

残念ながら、現状のまちづくりはそんな適材適所とか、実際のサッカーのように全てのポジションを配置できるような状況ではないように感じます。
(少なくとも自分が見てきた全ての現場ではそうです)
一定のフォワードと、少ないディフェンス、キーパーと、そして自分のようなボランチで強引にチーム構成するありません。

だからこそ、ボランチには本来の役割のほか、全体を俯瞰できているからこそ、攻めや守りに転じて絶えずプロジェクト全体が円滑に進むよう舵取りをする必要があります。

それをフォワードや監督、ましては観客の方に委ねるのは正直厳しい。
だからこそ、ボランチ的存在が重要。
らしく社は、まさしく現代型ボランチの立ち位置を取り、ここから各地域のプロジェクトメンバー(プレーヤー)の方々との繋がりを強化して、確実に事業化できるまちづくりの姿を模索する。
そんなことを考えて書いてみました。

●ファイナンス視点とまちづくり

らしく社の取り組みをしてきて痛感するのは、現在の日本のまちづくりにファイナンス視点は一番不足している部分では?ということです。

そして、簡単ではないのはファイナンスの専門性を単純に出すだけでは不十分で、本当に効果的に届けるためにはちゃんと環境整備して、しっかり現状把握してから自身の強みを出せて初めて評価されますし、他の専門家とは完全に差別化できます。

そういったことが求められるので、やっぱり「現代型ボランチ」なんです。
本当に、現代型ボランチの候補者である若手の税理士さん・会計士さん、ファイナンス系コンサルタントの方には、どんどんまちづくりの現場に来てほしいというのが個人的な切実な願いです(笑)

この辺りをまとめた、らしく社の会社案内資料ができました。
パワポで簡易的ですが、もしご興味ある方がいれば個別にご連絡ください(^^)

長文にお付き合いいただきありがとうございました!

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