こんにちは、らしく㈱の堀です。
今回は、らしく㈱を創業したときから感じている「フットサルとまちづくりを掛け合わせた考え方」について書きたいと思います。
(ご存知ない方のために、フットサルを一言でいうと「ミニコートで行う少人数制のサッカー」のイメージです)
これを考えるキッカケになったのは、らしく㈱を創業して空家・空き地・空き店舗・空き農地の対策を真剣に考えるようになったのと、日本においてフットサルがまだ未成熟な状況だと感じたことです。(あと自分が単純にサッカーが好きなのが大きいです)
色々考えて、「これって間違いなく新しい価値を創れるんじゃないかなー」と感じています。
具体的には以下のようなことを考えてます。
フットサルとまちづくりの融合
現状、不動産を活用したまちづくりの流れは「古い建物を活かしたリノベーション」が事例としてよく見られます。
「リノベーションスクール」のような、不動産オーナー・事業者・自治体すべてにメリットがあり、参加者の「まちづくりへの参加意識」にスイッチを入れる事ができる優れた仕組みがこれを推進している事は間違いないと思います。
ただ、個人的には建物のリノベーションで活用される「飲食店、ワークスペース、コミニティスペース」の三本柱はケース・地域により重要であるものの、それ以外の手法があまり見受けられない事にかなり違和感を感じていました。
(スクールでは初対面のメンバーが短時間でプラン構築する制限もあるため、今後の展開が楽しみではあるんですが・・)
それで、勝手に自分が妄想してるのが、「フットサル事業にまちづくりの要素をふんだんに入れ込む」という考えです。
イメージはこんな感じです。
・フットサルコートの仕入れ(調達)
地域の空き地、空き農地、移転・倒産などした会社が過去使用していた空き工場、遊休化している公共施設などをコートとして活用。
広い庭つきの空家があれば、広さによりそのまま有効活用も検討(建物は現況により取り壊しも併せて考慮)
・まちづくりの要素として掛け合わせる部分
フットサルコートを「まちづくりに活用できるスペース」と捉えて以下のような掛け合わせを考える。
食や音楽を絡めたイベント開催
若者の起業支援の場とする
子育て世代と高齢者など世代間をつなぐコミニティの場とする
フットサルを通じてサッカーへの認知度を高め、地域サッカーチームへの関心の導線をつくる
農業体験×スポーツで付加価値を出す(農地が転用可能なケース)
フットサルの大会開催や各種のオリジナルグッズ制作に関しても「その地域ならではの特色」を出す
普段はコートとして使用している部分を「まちづくりの場」として活用してもいいですし、コート以外に小スペースが確保できれば、コートと隣接・一体化した「まちづくりスペース」を併設しても面白いかもしれません。
フットサル事業で収益平準化できない時間をまちづくり事業へ活用できると経営資源の配分としても良いと思います。
ふつうのフットサルコートと何がちがうか?
思いつきベースですが、以下の点かと感じます。
・コート使用する不動産の仕入れ
「地域の眠っている資源」で補うため、空き地、空家、公共施設の遊休化、農業の後継者不足の対策になり得る。
また、中小企業が使用した後の空き工場なども活用できた場合は一般的に通常よりも低く抑えた価格で仕入可能
・フットサルを通じて「まちへの参加意識」を高めやすくなる
フットサルという「なじみやすい身近なスポーツ」を通じて多彩なまちづくりのプレーヤーと交流ができ、自身が住むまちへの親近感や参加意識が高まる
・サッカー関係
地元の元プロサッカー選手のセカンドキャリア支援、現役サッカー選手の副収入構築に繋がる
その地域におけるサッカー無関心層の取り込み
・企業のCSR/CSV事業との提携機会の創出
サッカー(スポーツ)、既存の不動産活用、コミニティ構築、食などの分野でビジョンが合致すれば、企業のCSR/CSV事業との連携も可能
・不動産オーナーの不動産投資としての新たな手法
現状、日本の不動産オーナーに対する運用手法はアパート、マンション、駐車場の3パターンがメイン。(それ以外だと売却など)
不動産運用にスポーツ事業をミックスさせた「フットサル不動産運用」という新しい切り口の提案が可能。
また、オーナー自身にも不動産提供を通じて「まちづくりの参加意識」が芽生える可能性が高い。
誰がコートの運営管理するか?
さて、ここらへんからが現実路線ですね。
これは一例ですが、全体の設計や部分的な運営サポートはらしく㈱でも担当するものの、あとは地域の元サッカー選手、フットサル事業のコンサルティング会社や各種NPO法人などと提携して進めるのが良いかと思います。(リソースが有限なのでらしく㈱が全てを担うのは現実的ではないと思います)
ノウハウを保有している人と、チャレンジしたい人がうまく融合する事が理想ですね。
お金の負担は?
まず、負担者ですよね。
これは建物のリノベーションと同じで、オーナーさんが100%負担するケースもあれば、逆に運営側で100%負担のケースもありだと思います。
また、レベルは上がりますが双方で負担するケース、クラウドファンディングや地域住民からの応援資金を募る手法も同時検討すべきかと。
共感・応援を得やすいカタチを構築し、色んな手法で情報発信し、多方面から資金調達できると望ましいですね。
ただ、フットサル事業は多少なりとも初期投資が必要なので融資も必然でしょうね。
なので、ビジョン策定・出口戦略を含めた3-5年ほどの緻密な事業計画作成は必須になります。
この事業って収支成り立つの?
ケースによりますが、「しっかりしたフットサル事業の経営」をすれば問題なく成立すると考えています。
以前に税理士していた時に関東近辺のフットサル事業のシミュレーションをしたり数値実績などに触れる機会があったのでおおよそわかりますが、フットサル事業としてやるべき事をすれば「駐車場経営よりも格段に利回りは高くとれる」という事は確かです。
フットサル事業は、通常のコート使用収入のほか、グッズ販売(通販含む)や大会開催による収入もあり、これにまちづくりを絡めた際はそれに関連する収入もあるため、通常の不動産投資と単純比較する事は難しいです。
ただ、以下の要素がおおよそできていれば大失敗するケースは少ないと感じます。
・ビジョンを固める
・事前の地域・不動産に関するリサーチ(基本的なマーケティング)
・適切な資金調達の設計と緻密な投資計画の策定
・適切な施設管理と修繕
・専門人材と地域人材の組み合わせ
・ユニークなイベントの開催
・グッズ物販事業の構築
・WEB戦略
・定期的な事業見直し
ということで、経営的にはちゃんとやるとレベル高い事業かとは思います。。でも、だからこそチャンスなんですよね。
超えるべきカベは??
これもパッと思いつく感じでは以下ですかね。
・不動産オーナーの思考
残念ですけれども、安易にフットサル事業に不動産運用する方なんていません。その思考を変える努力・工夫が必要。
・運営人材
フットサル事業のコンサル人材、元プロサッカー選手、地域NPO、自治体などとの提携・連携は大事かと。
・法令上の規制など
住宅地だと商業利用が難しいケースもあるでしょうし、農地の転用は農地法などの関連もあるためハードルはそれなりにあると思います。
・地元住民へのご説明など
地域の人に愛されないと意味はないです。なので、最初は「なんか怪しいフットサルコートができたみたいだぞ?」というスタートだとしても、少しずつ参加・応援してもらえる仕組みを構築することですよね。
どこでやるの?
独断と偏見で恐縮ですが(笑)、以下のエリアでやりたいです。
・浦和駅から徒歩15分までのエリア
浦和は堀も住んでる場所ですが、おそらく日本一の「サッカーのまち」です。
商店街、飲食店、住民、すべての底辺にサッカーが根付いています。
ただ、なんと、ここにフットサルコートがないんです!!!(浦和に住んで一番びっくらこいたことです)
地価が高い、不動産権利関係が錯綜している等、種々の問題はあると思いますが、それは浦和限定の問題ではないはずです。
ここにサッカー熱がない訳がないので、間違いなくやるべきだと思います。(そしてそこに絡みたい!)
・その他
埼玉県内だと、さいたま市見沼区は少し興味深いエリアだと思ってます。農業の後継者不足に絡めて空き農地のスポーツ活用が可能であればと。
また、草加市、越谷市は地域での「空き不動産活用の動きや課題意識」で動き出している人がいるエリアなので面白いです。
その他、遠隔地ですが故郷の長野県駒ケ根市でもこういった取り組みがあっても面白そうです。(埼玉県から遠隔地のまちづくりに関与する醍醐味もあり)
ただ、現時点で自分が認識している場所だけですし、場所にこだわりはないので物理的に定期的に行ければ埼玉県でもそれ以外の地域でもOKです。
「志のある不動産オーナー」と「ビジョンの合うプレーヤー」がいれば地域を変に限定すべきではないと思うのです。
とゆー事で長々~とまちづくりを絡めた新しいフットサル事業のイメージを書いてきました。
こんな事をわざわざ書いたのは、これを見て「それいいじゃん!」と思ってくれる人と一緒にワクワクする事をやりたいからです。
何か共鳴するものを感じて頂ければ、気軽にお問い合わせ・ご連絡下さい。
あと正直いうと、ヒントになる事があればパクッて実行してもらっても良いと思ってます。地域のためになれば。
最後まで読んでくれて、ありがとうございます(^^)
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